Q. MTF曲線とは
A. MTFとはModulation Transfer Functionの略で、レンズの評価指標のひとつです。
被写体のコントラストの再現性能を空間周波数特性としてグラフで表示したもので、このグラフからコントラストと解像度の性能を読み取ることができます。
縦軸と横軸の意味
縦軸:コントラストの値を表示。最大値を1とし、1に近いほどコントラストが良くなります。
横軸:画像の中心からの距離を表示。サイズはセンサーのサイズを表示しています。
- フルサイズセンサー:サイズ 36×24mm 中心点から4スミまでの距離 21.6mm
- APS-Cセンサー:サイズ 23.5×15.6mm 中心点から4スミまでの距離14.5mm
レンズは一般に中心線から離れると数値が下がるため、スミに到るまでできるだけ最大値に近いほうが性能は良いとされます。
グラフ線の意味
赤線(101)はコントラストの性能を示し、青線(301)は、解像度の性能を表しています。
また、T(実線)は放射方向の特性、S(破線)は同心円方向の特性をあらわしています。2つの特性を表示しているのは、レンズには非点収差があるためで、この2つの特性が近い値を示すほど、自然な描写が得られ、ボケ味もよいとされています。