従来の偏光膜は波長域が 400~480nm付近の紫色や青色の光が吸収されてしまいます。青成分がカットされることで、黄緑色の色被りとして写真に現れてしまう課題がありました。新開発の偏光膜は可視光全域における透過・吸収の均一化を徹底的に突き詰め、平行位と直交位における各波長の透過率(吸収率)の差を極めて小さくすることにより、ニュートラルな色再現にも成功しました。
従来品のCPLが全体的に黄緑色に転ぶのに対して、TRUE COLOR CPLは色被りがありません。
フィルターを使用しない際の地面の色や水面の色と比較して、色かぶりがなく元の色調を保ったまま反射を抑え、風景本来の色を描写することができます。
金属による光の反射は、被写体本来の色を損ねてしまったり、立体感が乏しい写真になる原因となります。PLフィルターを使うことで反射が抑えられ、被写体の質感や色が際立つ写真に仕上がりました。
高透過率のガラスに特殊研磨を重ね、高い平面性を実現しました。精密な描写力が得られる超高画素機での撮影においても、その解像度を損いません。
フィルターのガラスには透過性、屈折率、分散など様々な特性において高度の均一性が要求される光学ガラスを採用しています。
従来のBBAR(広帯域ARコーティング)をこれまで以上に進化させたNiSi独自の反射防止コーティング技術により、フィルターの面反射率を0.35%以下に抑え、広い帯域の光線の透過率を向上させました。これにより、ゴーストやフレアの原因となる反射を抑制し、ヌケのよいクリアな画像を実現します。また、優れた撥水、撥油コーティングでメンテナンスも容易に。フィルターについた埃、指紋、水垢などを簡単に拭き取ることができます。
偏光膜は湿度や温度の変化で劣化しやすく、これが偏光板の経年劣化の原因となっていました。この課題に対してNiSiはシネマ用フィルターで採用してきたシーリング技術を応用することで、従来のガラス外周黒塗り加工に比べ、遮光性と気密性を飛躍的に向上させました。シネマシーリング技術は特殊な接着剤により偏光板を挟むガラスの外周を完全に密閉。光漏れによる内面反射を防止すると同時に、湿気の侵入も防ぎ製品寿命を延ばします。