PLフィルターで果物を撮る
テーブルフォトでストロボを使って食べ物を撮影するとき、反射に悩まされることがあります。被写体の一部が白飛びして色やディテールが失われたり、テーブルや周囲の小物にストロボ光が反射して、全体的に白飛び気味になりがちです。反射を取り除くPLフィルターは、風景撮影での出番が多い印象ですが、じつはテーブルフォトでもその効果を発揮します。
イチゴにスポットライトを当てることと、ガラスの器の影をアクセントにする目的で、右斜め上からストロボを照射しました。強めの光を作るため、できるだけ近くから光の範囲を狭めてセッティングしています。
フィルターを付けずに撮影したBEFORE(1)の写真は、イチゴの一部が反射で白飛びし、またテーブルや奥の花瓶にもストロボ光が反射して全体的に露出オーバー気味になっています。BEFORE(2)は露出を1段下げて、イチゴに露出を合わせて撮ったカットですが、今度は奥が暗くなり、陰影がややきつくなってしまいます。
AFTERは PLフィルターを装着して撮影した写真。反射が適度に取り除かれ、イチゴの赤が鮮やかに再現されています。テーブルや周辺の小物への反射も緩和され、奥が暗くなりすぎずにバランスのとれた写真になりました。
反射の具合を調整する
PLフィルターを回転させることで、反射の程度が変わります。食べ物は適度な反射があることでシズル感が生まれ、美味しそうに見えます。PLフィルターを回転させながら、少しだけ反射が残る位置を探りましょう。
True Color CPL
偏光膜からコーティングまで全てを一新して色かぶりを解消したPLフィルター。従来の偏光膜は波長域が 400~480nm付近の紫色や青色の光が吸収されてしまいます。青成分がカットされることで、黄緑色の色被りとして写真に現れてしまう課題がありました。新開発の偏光膜は可視光全域における透過・吸収の均一化を徹底的に突き詰め、各波長の透過率(吸収率)の差を極めて小さくすることにより、ニュートラルな色再現にも成功しました。
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