PLフィルターで窓際のポートレイトを撮る
窓際でポートレイトを撮るときにガラスの映り込みが目立ち、主題となる人物が際立たず、また、全体の色味や明暗のコントラストにメリハリがつかず、どこかぼやけた印象の写真になってしまう場合があります。そんなときにPLフィルターを使うと、余分な視覚情報となるガラスの映り込みを除去し、また色味やコントラストにメリハリがつき、写真の印象を引き締めることができます。今回は、和室の撮影ですが、街中のショーウィンドウを活かしたストリートでの撮影時など反射物のあるさまざまな場面で映り込みを調節した撮影が可能になります。
PLフィルターを使い、ガラスの映り込みを除去することで主題となる人物が際立ち、また室内をはっきり見せることで背景に奥行きが生まれ、より人物に視点が誘導されるような写真に仕上げることができました。そして、余分な反射やハイライトを取り除くことで全体の色味や明暗のコントラストにメリハリを付けることに成功しました。窓際の撮影時にどこかぼやけた印象の写真になってしまうと感じたときに使ってみると印象ががらりと変わります。
また、人物の肌や髪にも着目して欲しいのですが、ハイライトを取り除くことでコントラストが強くなっています。人物撮影で肌や髪のテカリなどが気になる場面で使ってみるのもおすすめです。
ただ、ガラスの映り込みを活かしたい場面もあるかと思います。そんなときは、PLフィルターを回して、反射の具合を調節することが可能です。反射をコントロールして、表現の幅を広げてみましょう。
撮影位置を調節して室内を写しつつも人物を反射させる
ガラスの反射を活かした作品にしようと思い、人物の映り込みが残る角度から撮影しました。
実は、PLフィルターによるガラスの映り込みの除去の効果が一番大きいのは、撮影者から見て、反射面(今回は、ガラス)から約35度から40度くらいの斜めの位置に映り込みの対象となるものが存在する場合です。
今回は、人物のほぼ正面から撮影することで人物の映り込みを残しながらも、ガラスに映し出される木々の反射を取り除いています。室内を見せつつも、人物の反射を残すなどどこから撮影するかによって反射をコントロールし、表現の幅を広げることができます。
True Color CPL
偏光膜からコーティングまで全てを一新して色かぶりを解消したPLフィルター。従来の偏光膜は波長域が 400~480nm付近の紫色や青色の光が吸収されてしまいます。青成分がカットされることで、黄緑色の色被りとして写真に現れてしまう課題がありました。新開発の偏光膜は可視光全域における透過・吸収の均一化を徹底的に突き詰め、各波長の透過率(吸収率)の差を極めて小さくすることにより、ニュートラルな色再現にも成功しました。
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