コンテンツに進む

フィルターの種類と効果

NDフィルターとは?
選び方・早見表・シャッタースピードの計算

nd-main-fall.jpg__PID:4e76b556-8621-484c-b4dc-f23d6389e6e5

NDフィルターとは?

減光フィルターとも呼ばれ、レンズを透過する光の量を減らすためのフィルターです。NDとは、「Neutral Density(ニュートラル・デンシティ)」の略で、光の量を減らすことで、シャッター速度を意図的に遅くしたり、絞りを開けたりするときに使うフィルターです。スローシャッターにすることで水や人の軌跡を描いたり、肉眼では見ることができないような描写を写真表現に取り入れることができます。光の量をコントロールすることで露出、シャッタースピードの選択に柔軟性を与え、写真表現の幅を大きくひろげてくれるのがNDフィルターです。

aboutND-NiSi-iR-ND8.jpg__PID:60a1af09-bd4d-4b2d-a661-ba75b8182a4f
jm-nd-s.jpg__PID:1fdd6649-c493-4f31-a37c-0dd9d1b1169b
aboutND-tc.jpg__PID:af09bd4d-eb2d-4661-ba75-b8182a4f1e17

NDフィルターは濃度の濃さにより種類が分かれています。濃いものほど遮光性が強く、シャッタースピードを遅くすることができ、長秒露光特有の面白い効果を得ることができます。

NDフィルターの種類

NDフィルターの減光の強さは数字で表されます。表記には2通りの方法がありますが、日本で一般的に使われている表記(NDn)は「n分の1」の明るさになることを示します。たとえばND8ならば1/8の明るさ、つまり3段分暗くなることを示します。海外では何段分暗くなるのかを直接表現して「3 stops」と表記されるのが一般的です。

NDフィルターの濃度と透過率

NDフィルターの光学濃度・段数・透過率
NDフィルター光学濃度(OD値)段数(stops)透過率
ND20.31段50%
ND40.62段25%
ND80.93段12.5%
ND161.24段6.25%
ND321.55段3.13%
ND641.86段1.56%
ND1282.17段0.78%
ND2562.48段0.39%
ND10003.010段0.1%
ND20003.311段0.05%
ND80003.913段0.0125%
ND320004.515段0.0031%
ND640004.816段0.0016%
ND1000K6.020段0.0001%
  • 透過率は、フィルターを通過する光の割合(1/ND値)の目安です。

シャッタースピードの計算方法 / 早見表

1段減光するとシャッタースピードが倍になります。たとえば、NDフィルターなしでシャッタースピードが1秒のときにND8(3段減光)を使用すると、8秒にすることで同じ露出になります。計算が複雑になってしまう場合は、下記のような早見表を参照したり、「NiSi ND Calculator」のようなアプリを使えば簡単に適切なシャッタースピードを計算することができます。GooglePlayストアまたはiOS AppStoreから無料でダウンロードできます。

NDフィルター露出換算表
フィルターなしで適正露出となるシャッタースピードから、NDフィルター装着時のシャッタースピードを確認できます。左列でお使いのNDフィルターを選び、上段の装着前のシャッタースピードと交わる値が装着後の目安です。

表は横にスクロールできます。

NDフィルターの濃度別 露出換算表
NDフィルター
(段数 / 濃度)
装着前のシャッタースピード
1/10001/5001/2501/1251/601/301/151/81/41/21″
ND21段 / 0.31/5001/2501/1251/601/301/151/81/41/21″2″
ND42段 / 0.61/2501/1251/601/301/151/81/41/21″2″4″
ND83段 / 0.91/1251/601/301/151/81/41/21″2″4″8″
ND164段 / 1.21/601/301/151/81/41/21″2″4″8″16″
ND325段 / 1.51/301/151/81/41/21″2″4″8″16″32″
ND646段 / 1.81/151/81/41/21″2″4″8″16″32″64″
ND1287段 / 2.11/81/41/21″2″4″8″16″32″64″128″
ND2568段 / 2.41/41/21″2″4″8″16″32″64″128″256″
ND5129段 / 2.71/21″2″4″8″16″32″64″128″256″512″
ND100010段 / 3.01″2″4″8″16″32″64″128″256″512″17′4″
ND3200015段 / 4.532″64″128″256″512″17′4″34′8″68′16″136′32″273′4″546′8″
ND1000K20段 / 6.016′40″33′20″66′40″133′20″266′40″533′20″1066′40″2133′20″4266′40″8533′20″17066′40″
  • 30秒を超える露出時間です。多くのカメラではバルブモードでの撮影が必要です。
  • ″は秒、′は分を表します(例:17′4″=17分4秒)。
  • 表の値は1段ごとに露出時間を倍にした目安です。実際の露出は撮影条件に合わせて調整してください。

よく使われるNDフィルターの濃度

NDフィルターは、濃度によってシャッタースピードや露出を自在にコントロールします。数秒から数分まで、明るさに応じてNDフィルターの濃度を使い分けます。

ND8~16

3~4段(ND8~16)前後の減光は海岸や滝、渓流で水を滑らかに表現するのに最適です。シャッタースピードが1/4 ~1秒程度に落とすことで水の質感を残しつつも、流れを滑らかに表現することができます。

16-off.jpg__PID:210893b0-b488-49d0-a61e-2f4ee8ab164a
16-on.jpg__PID:361fc0b5-04dd-4d9a-b3d0-71728d61e9b6

(左)フィルター非使用 (右) ND8 SS:1/5秒

ND64

6段(ND64)減光のNDフィルターを流れが激しい渓流で使用すると、1秒弱で水面を絹のように表現することができます。荒々しく力強い水面をND64を使うことで優美で幻想的なイメージに変えることができました。

64-off.jpg__PID:9a6a08b9-adae-4923-921d-5064e6af45a9
64-on.jpg__PID:abda8d99-0d15-48f9-92da-61ec1b2a00cf

(左)フィルター非使用 (右) ND 64 SS:0.6秒

ND1000

10段(ND1000)減光のフィルターは日中の強い光を抑えたい時に最適です。 ND1000とND8~16などを重ねて使うことで1分以上の長時間露光も可能で、ユニークな作品作りに挑戦できます。

1000-off.jpg__PID:b7724523-c7e3-4cd3-8d14-493f4651411c
1000-on.jpg__PID:b2bf5a85-9e75-42d2-9bbe-9625a13b6020

(左)フィルター非使用 (右)ND 1000 SS:15秒

ND8000

13段分(ND8000)減光するフィルターを使用すると、朝夕の柔らかい光であれば、数分間の露光が可能になります。水面や雲の動きが滑らかに溶け合い、静寂に包まれた幻想的な世界を楽しめます。

off-nd8000.jpg__PID:68299d7d-14c0-4433-865b-0ffd625aa4e9
on-nd8000.jpg__PID:9f72d154-29ca-4026-820f-808b19b8819b

(左)フィルター非使用 (右) ND 8000 SS : 4分

ND64000 (ND1000 x 64)

16段分(ND64000)減光するフィルターを使用すると、晴天の日中でも分単位の露光が可能になります。 肉眼では決して捉えられない、超現実的な表現を追求できます。

ND64000 Before SS1_160.jpg__PID:ed594c87-4bb6-4bcd-a82a-b557f2658571
ND64000 after SS181.jpg__PID:2165e187-4793-4c7b-8583-8f3ec4c5a4f2

(左)フィルター非使用 (右) ND 64000

NDフィルターのよくある質問

  • NDフィルターは何のために使うの?

    レンズに入る光の量を減らし、明るい場所でもシャッタースピードを遅くしたり、絞りを開けたりするために使います。

  • NDフィルターは本当に必要?

    明るい場所で長時間露光や絞り開放の撮影をしたいなら必要です。ISO感度を最低にして絞っても光を減らしきれない場面では、白飛びしてしまいます。

  • 初めてならどの濃度を選べばいい?

    日中の滝や川を滑らかに写すならND8〜ND64、数十秒の長時間露光で雲や海を流すならND1000が定番です。

  • 花火撮影には何段がいい?

    ND4〜ND8(2〜3段)が目安です。露光時間を長くとれるので、白飛びさせずに複数の花火を1枚に重ねられます。

  • NDフィルターを付けると色は変わる?

    濃いフィルターほど色かぶりが出やすくなります。色再現性の高いフィルターを選ぶと、補正の手間を減らせます。

  • 三脚は必要?

    シャッタースピードが遅くなるため、基本的に必要です。1/30秒より遅くなる場合は三脚を使いましょう。

  • 可変NDと固定NDの違いは?

    可変NDは1枚で濃さを調整でき、動画撮影に便利です。固定NDは濃さが決まっている分、画質と色の安定性に優れます。